治療院にお金をかけずに集客する方法

治療院の新規集客は、基本的にはお金をかけるべきだと僕は考えています。目安としては売り上げの10%ぐらいは広告宣伝費として用意してもらいたいところ。

とはいっても、ギリギリの状態で広告宣伝にかける費用が捻出できない治療院が多くあるのも事実。ということで、今回の記事はできるだけお金をかけずにあなたの治療院に集客する方法をお伝えします。

 

治療院集客は金がなければ労力を掛ける

冒頭に述べたように、原則として治療院の新規集客にはお金が必要です。でもそれがないというのであれば、代わりに「労力」をかける必要があります。お金も出せない。労力をかけるのも嫌。という状態では、集客は思うようにすみません。あなたの近隣にあるライバル院はきっちりお金を掛けて、もしくはお金と労力の両方をかけて集客しているわけですから。

ですから、お金を掛けずに集客するからには、しっかりその分の労力をかける必要があることを、まずは認識してください

なぜこんな当たり前のことをわざわざ最初に書いたのかというと、「お金もかけたくないし労力をかける気もない。でも集客はしたいからその方法を教えてくれ。」という無謀な要望が本当に多いからです。んなもんあるかっちゅうねん。あったらこっちが知りたいわ。

ということで、労力をかける覚悟は持ってください。覚悟は決めましたか?ほな、この先を読み進めあなたの治療院集客の参考にしてください。

 

お金をかけずに治療院に集客するその1|ホームページ(インターネット)

治療院集客用ホームページ

治療院の無料集客の王道はホームページです。ちゃんと作ることができればこれが最もお金がかからず集客できます。

自院のホームページを持たないという選択肢は集客経営を考えた場合、僕はないと思っています。つまり、お金をかけて業者に作ってもらうか、もしくは自分で勉強して作るかのどちらかを選ぶ必要があります。今後も安定経営してきたいなら自院のサイトがないなんてあり得ません。

で、そのホームページなんですが、自分でつくるには労力をかなり要します。頑張ったところでデザインのセンスが壊滅的に悪い人もなかにはいます。なので苦手な人の場合、プロに頼むのが基本。苦手なことに時間を費やすよりも他のことに時間を割いてほしいからです。

しかし、かつてのことを思えば、ホームページを自分で作るハードルは格段に下がっています。ワードプレスのテンプレテートなども充実しているので、素人でも頑張れば十分作れます。なので多少パソコンができる人であれば、頑張ればある程度のものが作れる時代にはなっていることは確かです。

ということで、テンプレテートさえ使って頑張ればなんとか自分でも作成はできます。お金はないけど時間と気合いはある先生はチャレンジする価値があります。

集客できない治療院ホームページの致命的なミス

治療院のホームページ集客で大事なことは「知りたい情報にすぐにたどり着ける」状態にすることです。もっとも致命的なミスは予約方法がわからない・・・ってな状態

「この院で施術が受けたい」そう感じたとします。んで、その見込み患者さんが予約をしようと思ったとき、すぐに電話番号や予約フォームなどにたどりつけないと、多くの方はすぐに諦めてしまうんですね。

電話番号ならここに書いてある! ではダメ。それは作成したあなたが見つけられるだけだからです。実際に予約をとるほとんどの人がすぐに見つけられるようにせにゃアカンというわけ。

もちろん見込み患者さんが知りたいことは、電話番号だけじゃあない。その他にも、料金・アクセス・施術について・初めての方へ・プロフィールなどの情報も必要。そういったページに素早く到達できるホームページが集客できるようになります。

ホームページはたくさんのことが掲載できますので、そのぶん注意すべきポイントもたくさんあります。コンテンツの内容だけでなく、そこにどうアクセスを集めるのかも集客するには外せません。より詳しく知りたい先生は以下のページからチェックしていってください。

治療院のホームページってなにを書けばいいの?
治療院ホームページのSEO対策

 

お金をかけずに治療院に集客するその2|MEO(ローカル検索)

治療院の無料集客で今最も熱いのは(※このセクションは2,020年8月に追記しました)Googleのローカル検索です。一般的にMEO対策と呼ばれているヤツ。

たとえば「大阪市 整骨院」と検索すると以下のような結果が表示されます。

検索結果

お金を払って表示させるリスティング広告の下に、地図とともにローカル検索結果が表示されます。そしてその下に通常の検索結果が表示されています。

近年Googleはこのローカル検索に力を入れていて、店舗ビジネスはここを中心に検索結果で表示させていこうとしています。つまりここの対策をすることはあなたの治療院の新規集客にめちゃくちゃ重要ということ。

実際に僕が主宰を務める治療家コミュニティ「加藤会」のメンバーの報告でも、ここ数年この地図検索経由の新規が倍増していることがわかっています。

広告も出せますが無料でもまったく遜色なく集客できていますので、この対策(MEO)は必ずやっておいてください。MEO対策については詳しく記事に書いていますので、そちらを参考にしてください。以下の記事のとおりにやればほぼだいたい結果がでます。
治療院集客に必須のMEO対策を完全網羅!

 

お金をかけずに治療院に集客するその3|SNS(Instagram インスタグラム・youtube)

3つめは2020年1月に追記しました。治療院集客に成果が出やすいSNSはInstagram(インスタグラム)とyoutubeです。その他の、例えばFacebookやTwitterが集客できないというわけではありませんが、現時点でのおすすめはインスタとyoutube。

Instagram(インスタグラム)で治療院に集客する

Instagramの利用者数(ユーザー数)は日本国内で約3300万人です。

ユーザー年代層は以下です

・15歳~19歳・・・12%
・20歳~29歳・・・22%
・30歳~39歳・・・20%
・40歳~49歳・・・20%
・50歳以上・・・26%

※2019年3月時点 出典:https://about.fb.com/ja/news/2019/06/japan_maaupdate-2/

若い世代のSNSというイメージが強いんですが、意外とまんべんなく利用者はいます。

ただ、実際に僕のクライアントの事例から分析すると、Instagramでは20代~40代の女性がやはり集客しやすい状況にあります。ユーザー数はそれなりにいても、実際にInstagramを頼りに購買行動を起こす層が若い女性の年代なのでは?と予想しています。

なのでInstagramであなたの治療院に集客するなら、この年代を狙うのが無難だと考えます。

特徴としては、Instagramは最初の成果が出るまでの時間が早いです。頑張れば2~3か月で新規患者さんを獲得できるようになったり、ホームページにアクセスを流すことができるようになったりします。

集客までのステップは

  1. プロフィールをしっかり書く
  2. 商圏に住んでいそうな人をフォロー
  3. フォローバックをもらう
  4. 投稿をマメにする

これらをやっていってください。動画にしています

 

youtubeで治療院に集客する

youtubeの利用者数(ユーザー数)は日本国内で約6500万人です。
※2020年12月時点 出典:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/youtube-recap2020-2/

youtubeは60代以降の人でも32%の方が利用し、全世代で利用されています。なのでInstagramに比べると年配の40代・50代の集客にも使えます。

Instagramに比べるとyoutubeは成果が出るのが非常に遅いです。youtubeは少なくとも半年は頑張らないと成果がなかなかでませんし、難易度がそこそこ高いです。

でもInstagramは流れていくフロー型で成果が出やすい反面、更新がなくなると途端に集客力が落ちます。それに対しyoutubeはストック型なんで蓄積されていくんですね。だから何年も前に投稿したコンテンツがyoutube内の検索や関連動画に表示されるし、Googleの自然検索結果にも表示されるので、集客力が落ちにくい。

時間も労力も掛かるけど、息が長いのがyoutubeの特徴です。

また治療以外を売ったり、リストを取ったりするのにも役立つので、そういった方面を伸ばしていきたい先生には向いています。youtubeに関してはまたこのサイトで詳しく解説したいと思います。

 

お金をかけずに治療院に集客するその4|チラシ

治療院集客のチラシサンプル

4つめはチラシ集客。この記事のテーマはお金のかからない治療院集客ですが、チラシはけっこうお金がかかる媒体なんですね。だからテーマにそぐわないような気もするかもしれません。でも、そのチラシであっても、自分で労力をかけてやれば少ない費用で行うことが可能です。

通常、チラシのデザインを業者に依頼すれば、数万円は請求されます。それを印刷して、新聞折り込みやポスティング業者に依頼して配布してもらうと、かなりの費用が掛かってしまいます。金額には幅が出ますが、1枚あたり7円~10円はかかってくるでしょう。場合によってはもっとかかります。

これではお金のかからない集客とはいえないですよね・・・

でも、自分で作って(デザインして)、ウェブ印刷業者に依頼して、自分でポスティングすれば、この費用は格段に安くなります。印刷枚数などの条件によって変わりますが、1枚あたり1円~2円ぐらいでできてしまいます。

例えば、プリントパックなどで、A4サイズの両面カラー、紙は薄い(安い)ものを使うと、5000部で約8,000円です。紙を厚くしたとしても1万円前後で5000部できます。

チラシを自分で5000部配布すれば、よければ10人、悪くても1~2名は集客できます。仮に悪いほうになったとしても、数千円で一人集客できているわけですから、普通にリピートさえしてくれれば、それで儲けが出る計算です。つまりこうなれば、チラシもお金のかからない集客といえるのです。

治療院のチラシは回していくことが可能

チラシは集客結果が出るのが早いのが特徴の媒体です。この特徴を生かすと、資金を回していくことが可能なのです。回していくとは、こんな感じです。

  1. 1万円かけて2名集客する
  2. その2名にリピートしてもらって、1か月に5万円使ってもらう
  3. 利益の一部、または全部でまたチラシを作成する

お金のない治療院にとっては、いつ成果となって現れるかわからない、いつ現金化されるのかわからないようなものに費用がかさむと不安だし厳しいです。しかし、チラシの場合は早ければ配布したその日に集客できてしまうので、結果がめちゃくちゃ早く、それを次にすぐつなげていくことができる。

これは現金の少ない治療院にとっては非常にありがたい集客方法です。

ということで、お金は少しかかるけど、頑張れば安くできる。そして、なにより回していくことが可能ということでまずはチラシを紹介しました。

★チラシ集客については以下の記事でもお伝えしています

 

お金をかけずに治療院に集客するその5|近隣店舗営業

5つめは近隣店舗営業。近隣店舗にチラシやニュースレターを設置してもらう。または、口頭で患者さんを紹介してもらおうってヤツですね。やろうと思えばほとんどお金を掛けずに集客できます。

実際に近隣店舗から毎月安定して患者さんを紹介してもらっている治療院はあります。僕自身もかつて整体院とサロンを経営していたとき、近隣店舗経由での集客は毎月何名も来てくれていました。だからやりようによってはかなり集客効果はあります。

※関係性を深めたり維持する過程で費用が発生することがありますし、マージンを渡したりすると成果報酬という形で掛かってきます。なので、費用の掛からない手法とは言い難いのですが、そこはご容赦ください。

近隣店舗集客でやってしまう失敗

この手法でよくやってしまうのが、関係性を築く努力を怠るというミスです。

例えば、あなたの治療院に突然やってきて、チラシを置いてくれ!うちの店を宣伝してくれ!とお願いしてきた近隣店舗の方がいたらどうですか?

喜んで協力します!という心優しい先生もいるでしょうが、反対に「なんで?あなたのことも、あなたの店のことも知らないんだけど?」と否定的な感情を持つ先生もいるはず。僕は心が狭いので、後者です。

仮に僕のようにイジワルな人でないとしても、とりあえずチラシを置いてあげるだけぐらいにとどまる人が多数を占めると予想されます。だってそれ以上の関係性にないし、そもそも商品のことを知らないですから。

ということは、そこを打破する方法として、関係性を築いたり、商品を知ってもらったりする過程をできるだけ入れていく必要があります。そうすることによって、より積極的にあなたの治療院を紹介してくれる確率があがります。逆にこれらをしないと、この近隣店舗営業ってはあまり成果をあげることができません。

なので、この手法で集客したいのであれば、まずは関係性を築くことを意識してください。時間はかかってもいいので、とにかく関係性を築く。時間はかかるかもしれませんが、焦って結果をすぐに求めすぎないようにしましょう。

 

国家資格保有者でもチラシができる

あなたもご存じのように国家資格である柔整、あはきの先生は広告制限があるために、まともなチラシはつくることができません。ほとんどの地域においてチラシ集客は苦戦します。

しかし、近隣店舗で配ってもらうチラシに関しては、この広告制限を免れる可能性があります。その理由は、認知性を満たさないとの判断もできるからです。

柔整、あはきは対象にはなっていませんが、参考になるものとして医療広告ガイドラインというものがあります。そこで広告の定義として、「誘因性」「特定性」「認知性」の3つを満たすものを広告とすると書かれています。※改正されました(追記を参照)

  • 誘因性・・・患者を誘引する意図があること
  • 特定性・・・施術をする人の名前、院の名前、場所などが特定されること
  • 認知性・・・一般の人が認知できる状態にあること

近隣店舗の方が、その店を訪れたお客さん手渡す場合、この3つめの「認知性」を満たさない可能性が出てきます。実際にその判断をするのは管轄の保健所ですので、問い合わせをする必要がありますのでそこはご注意ください。

もし広告ではないとの判断がされれば、比較的自由に表現したチラシの作成が可能です。そしてもちろんそのほうが、集客にプラスになります。

以上のことから、国家資格を持っている先生にはおすすめの手法かなと考えています。
こちらについても動画で詳しく解説しております。

追記(2021年1月31日)

医療広告ガイドラインは平成29年に改正され、広告の定義は変更されました。具体的には「認知性」は満たしていなくても広告とみなされるようになりました。ただしそれがそのまま治療院に適用されてはいません。

治療院の広告については平成30年から厚生労働省で広告に関する検討会が開かれ、治療院版の広告ガイドラインの作成の話合いが進められていますが、コロナの影響もあってか、2021年1月時点でまだ正式な決定がなされていません。

 

お金をかけずに治療院に集客するその6|無料ブログ

6つめは無料ブログです。無料ブログにもいろいろありますが、もっともおすすめなのはアメーバブログ(以下、アメブロと記載)です。他にもたくさん無料ブログサービスがある中、なぜアメブロがおすすめなのかは、以下の理由からです。

  • ユーザーが多い(使っている人が多い)
  • 見込み患者さんにアプローチしやすい

この二つがアメブロが治療院集客に向いている理由です。

正直いってかつてほど勢いはなくなったとはいえ、これを書いている2016年10月現在でも、やることをやればある程度の集客は見込めます。このやることをやればの部分に労力がかかるのです。例えば以下のような労力をかけないとアメブロでは集客が難しいのです。

  • 読者登録をする(読者を増やす)
  • いいね。をする
  • 記事を頻繁に更新する

アメブロで集客している治療院は、ほとんどがこれらをやっています。これらがないと無理というわけではありませんが、基本はこれらをすることになります。なので、あるほど継続的にこつこつと頑張る必要があるわけです。ただし、逆にいうと、これらをやる時間と気合いがあれば(もちろんやり方の知識も必要)無料でも集客が可能です。

追記(2021年1月31日)

この記事を書いた2016年の時点では、SEO的な面でもそこそこ戦えたので集客がしやすかったです。

んが、2021年現在では少し難しいかもしれません。女性をターゲットに、比較的悩みの浅い(重症ではない)方を集客するにはまだいけるかもしれません。もしくは美容系。その反面、病院に行っても治らなかったといった重症の方をターゲットにするのはちょっと難易度が高くなってきました。

 

お金をかけずに治療院に集客するその7|ポータルサイト

この記事を書いている2016年現在で、治療院集客においてポータルサイトの存在が大きくなりつつなっています。代表的なものはエキテンです。エキテンは多くの地域において、「地域名 業種」(業種のところは、整体、接骨院、鍼灸院など)の検索ワードで上位表示されています。

今後はエキテンだけではなく、他のポータルサイトも検索上位に食い込んでくる可能性が大いにあります。ホットペッパー、EPARK、しんきゅうコンパスなども露出が増えてきています。

飲食店や美容院などでは、こういったポータルサイト経由の集客がかなり多くなっています。飲食店ほどにはならないと僕は考えますが、それでもまだまだこれからその存在感を増していくのはほぼ確実でしょう。

ポータルサイトからの集客も基本的にお金をかけたほうが有利です。エキテンなどでも、お金を掛けないとほとんど集客できない地域もすでにあります。とはいえ、無料会員でも十分集客できる地域はまだまだあります。

なのでとりあえず無料登録ができるポータルサイトは、集客を考えた場合、必ずしておくべきです。

エキテンについてはこちらの動画でもお伝えしています

追記(2021年1月31日)

2021年1月の時点ではポータルサイトにかつてほどの集客力は見込めなくなりました。本当に時代の流れは速いですね。

もちろん地域によってはまだ集客はできるので、まったくダメというわけではありません。そして無料登録は今でもするべきです。被リンクやサイテーション効果が見込めますので。

 

まとめ

以上7つの集客方法をお伝えしました。この他にも紹介による集客もお金を掛けずにできるものです。

紹介集客については、たしかに新規患者さんを獲得するという点については同じなのですが、ちょっと他の新規集客とは意味合いが違っていると考えていますので、ここでは紹介しませんでした。

冒頭にもお伝えしておりますが、僕の考えとして治療院集客はある程度のお金を掛けるべきだと考えています。できれば売り上げの1割は投入してほしい。

お金を掛ければたいていのことはできます。ホームページだって作ってもらえる。チラシだって原案から配布までできる。雑誌に掲載するのだってお金があればなんぼでもできる。ちまちまプレスリリースなんぞする必要は一切ない。

結局のところ集客に関していえば、お金をしっかり掛けたもん勝ちなんですね。立地だって金ですから。

でも、そうはいってもないものはないという治療院が多いですよね。ということで、そういったところは頑張って労力を掛けてください。そして出た利益で今度はしっかりお金を掛けてください。

あなたの本当の仕事は集客することではなく、治療をすることのはず。だからいずればそっちの質を上げるために時間はつかってくださいね。

 

治療院の集客経営の専門家【セラピストサポート】

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