自費メニューを導入する接骨院が増えてきました。このブログでもさんざんお伝えしていますが、保険診療だけで接骨院経営を安定的に継続していくのは、非常に難しい状況になっていると、多くの柔整師が感じ始めている証拠ですね。
とはいえ、まだまだ自費治療をたくさん受けてもらっている接骨院は、多数派ではないようです。また、どういったメニューにすればいいのかがよくわからずに、導入に至っていないという先生も多いのではないでしょうか。
ということで今回の記事は、接骨院の自費メニューを導入する際に注意すべき点についてお伝えします。
目次
規模や考え方によって自費メニューは変わる
施術スタッフが1人や2人レベルの小さな接骨院と、好立地に出店し、たくさんのスタッフで、回転させていくタイプの大きな接骨院では、その手法は異なります。ここを理解しないで、大手のマネをしてしまうと、小規模接骨院はめちゃくちゃ苦労することになりますので注意が必要です。
ざっくり言うと、大手がとりやすい戦略はこうです。
- 短期間の研修で身につくようなお手軽技術を
- お手頃価格で提供し
- 安い人件費のスタッフを使って数をこなす
このモデルは大手に有利なモデルです。なぜなら一人接骨院でこれをやると労働時間の割りに儲からないという悲惨な状況になってしまうからです。しかも、立地や広告費では大手に勝てないので、強力なライバルが突然現れたりして、思った以上に集客も苦戦します。
こんな自費メニューは導入するな
小規模整骨院でかつ、治療院として自費を伸ばしていきたいなら、こんな自費メニューの導入はおすすめしません。
- 癒し要素たっぷり延長マッサージ
- 時間の要素が入った施術
- 分単価150円以下の安い施術
癒し要素たっぷり延長マッサージ
癒しがダメで治療が良いという意味ではありません。もちろん、あなたが癒しのマッサージをやりたければなにも反対する理由もありません。しかし、ただ売るものがないから安易に「癒しマッサージでも売っとくか」という逃げた結果の自費メニューであれば、それは絶対にやめたほうがいい。
もっとも大きな理由は、他にたくさんライバルがいるからです。今はいくらでも癒し系のマッサージサロンがあります。値段も安いし、そこそこのサービスを提供しています。わざわざそこと戦う必要なんてないんですね。
また、癒しになると、施術そのものよりもそれ以外の部分での勝負が、けっこう大きな比重を占めることが多々あります。立地、利便性、雰囲気、院内環境などがそれにあたります。
そうなると接骨院の看板を残したまま、それらを充実させるのがけっこう難易度が高いんです。だからおすすめしない
時間要素が入った施術
時間要素が入った施術とは簡単にいうと、時間を売っている状態です。たとえば、
- 20分・・・2300円
- 40分・・・4000円
- 60分・・・5700円
なんて感じにしてしまうのが、わかりやすい例です。時間に価値を付けてしまっているので、のちのち時短などがしたくなっても、非常にやりにくいのです。
値段を上げるとやはり患者さんの離脱が起こりやすいのですが、時間を短くする行為はそれにくらべ離脱が低く抑えられます。時間が短くなっているわけですから、実質的には値上げなんですが、患者さんはそれほど反応しないんですね。
でも最初から時間に対して値段を付けてしまっていると話は別。時短=値上げというイメージが強く残ってしまいます。なので、長いスパンで考えた場合、時間に価値を与えるのはなく、結果に価値を与えたほうがやりやすいのです。
分単価150円以下の安い施術
これは僕の勝手な考えになりますが、分単価150円を下回るような金額は付けるべきではないと考えています。もちろんそれぞれの先生にそれぞれの想いや考えがあります。そこを尊重する気もたっぷりあります。
でも、やはり最低でも1分150円ぐらいはとってほしいんですね。もちろん初診だけ長くなるので単価が安くなってしまう。とかであれば問題ありません。再診の時間を基準にしてもらえればいいです。
時間もお金も掛けて手に入れた資格です。そんなに安く売っていいの?というのがその理由です。それにそれぐらいの値段設定にしないと儲からないですよね。いくらを基準に儲かるという状態なのかの定義によりますが、最低でも1000万ぐらいは稼いでほしいので、そうなるとこれぐらいの価格設定にしないと厳しいです。
こんな自費メニューがおすすめ
既存の患者さんに受けてもらうのであれば、現在の層にマッチした切り口で考える必要があります。たとえば、高齢者の男性が多い整骨院で、美容整体や小顔整体を売りだしても難しいと想像されます。
ですので、既存患者さんを中心に考えていくのであれば、そこは今の層との整合性を考えたほうがやりやすいです。
しかし、完全自費治療のメニューで、既存とマッチしなくてもいいのであれば、その自由度はかなり広がります。ただしその場合はゼロから集め直すための仕組みや行動が必要になることだけは覚悟しておかなければなりません。
自費メニューの作り方については過去の記事を参考にしてください
▼整骨院で自費メニューを導入するには
▼整骨院の自費メニューの料金設定方法
では、こんなこんな整骨院の自費メニューはいらない。は以上です。
整骨院・接骨院集客経営コンサルタント、加藤
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