業種にもよりますが、ほとんどの商売においてリピート率をあげる、リピーターさんを獲得するというのは売り上げに大きく貢献してくれることです。なぜなら新規顧客を獲得するのは、既存顧客を獲得するより難しいからです。
一般的には、1:5の法則とか、1:7の法則なんて感じに例えられています。これは、新規顧客を一人獲得するのは、既存顧客ともう一度取り引きするよりも、5倍とか7倍コスト的に大変だという意味です。
整骨院だって例外ではありません。新患さんだけでは整骨院経営は成り立ちません。既存の患者さんに複数回通ってもらい、リピートしてもらうことで始めて経営が成り立つのです。
今回の記事はそのリピートについてお伝えします。
目次
自費治療よりの記事です
整骨院のリピートについてといっても、ほとんどは保険ではなく自費についてのことになります。
なぜなら保険であれば、丁寧に対応して通院を指示すればリピートしてくれるからです。そしてそもそも新鮮外傷を主に診ているわけですから、通院回数も期間も普通はそんなに長くなりません。
ということは保険診療にフォーカスすれば、リピートも大事だけど、大量に新患さんを集めるか、もしくは、保険で数回リピート通院した後に自費に以降してもらうかしないと、ビジネスとして成り立ちません。あ、あと不正をするか。
いやいやウチは毎日通院してもらっている。そんなにすぐに治らない。といったような反論はあるでしょう。でも僕の考えでいくと、外傷で毎日ずっと通う必要はそうそうないと思うし、長期間の通院になるってことは、そもそも慢性だったり、保険の対象にならない病気に起因するものなんじゃないの?と思っています。
ということで、この記事でお伝えすることは、どちらかというと自費治療のリピートによりウェイトを置いて書いています。まずはそこをご了承ください。
リピートはどこから始まっているのか?
実はリピートしてくれるかどうかの決定は、来院前から始まっています。多くの柔整師は来院してから頑張ればリピートしてもらえると考えている方が多いようです。もっといえば、いい施術をすればまた来てくれると思っています。
確かにいい施術をすることは、リピート率を上げるひとつの要素です。実際に施術の腕だけでうまくいっている先生もいるでしょう。でも施術はひとつの要素にすぎません。特に自費治療の数回ぐらいまでのリピートに関していうと、施術よりも施術前までのことが大きくリピートに関わっているケースがほとんどです。
施術前に決まっているといっても、ほとんどの先生は信じてくれません。でも本当に本当です。僕がかつて経営していた自費整体院では、施術前の段階で(問診・説明の直後)約58%の方が5回分の回数券を購入してくださっていました。
まだ施術を受けてもいないのに、約6割の患者さんが5回来ることが確定していたのです。この記事に書いてあることが全部できれば、2回目のリピート率は自費でも8割~9割ぐらいまでほぼ間違いなくいきます。
リピート率を上げるためにまず最初に必要なことは、施術前のことがリピートに大きく影響を与えるということを意識できるかどうかです。ここを知らないがために、多くの治療家はリピートが取れずに悩んでいます。経営に大きく響くめちゃくちゃ大事なことですので、しっかりと頭に入れておいてください。
施術前になにをすればいいのか?
ではここからは、施術前のどういったことがリピートに影響を与えるのか?についてです。
施術前にリピートに影響を与えることは、
- 新規集客でどういった患者さんを集めたのか
- 予約制ならば電話での応対
- 最初に来院されたときの応対
- 初回施術前の問診や説明
などがあてはまります。細かく言えばもっと他にもあるかもしれませんが、だいたいこれらになります。
どういった患者さんを集めたのか?
リピート率を上げるためには、どんな患者さんを集めたのかは非常に重要です。実はここを見落としている柔整師は多い。最初からリピートする気満々の患者さんを集めれば、必然的にリピート率はアップします。
ここで失敗すると、どんなにいい施術をしたとしてもリピートはしません。ゴッドハンドだろうが、最高に人柄よかろうが、めちゃくちゃ接客が優れていようが、んなもん関係ない。
患者さんが求めているものと、あなたの提供できるもの、この両者が合っていなければおのずとリピート率は下がります。これは当たり前のことなのです。
ですから新規集患の際は、自院のできることとできないことを明確にし、自院に合った患者さんを集めるようにしてください。当たり前のようで、ほとんどの整骨院でできていないこのことをすると、リピート率は上がります。
電話応対
保険治療では少ないかもしれませんが、自費にすると予約制がやりやすくなります。そうすると、電話応対という作業が入っていきます。
電話応対はリピートにも響きます。最初に嫌な印象を持たせてしまうと、後々けっこう引きずるからです。逆にここでいい印象を与えていると、いい気持ちのまま来院してもらえますので、結果的にリピートにもプラスに働きます。
それなのに、多くの整骨院で実践できていません。特に男性の電話応対は本当にびっくりするぐらい悪い。僕も電話応対はすこぶる悪いです(^^;)
電話応対のやっかいなところは、自分では全然悪いと思っていないとことなんですね。僕も自分では悪いとは思っていない。でもこれまで何度もいろいろな人に指摘されたことがあるので、悪いのは間違いないのです。自分ではなかなか気づけないのです。
だから俺は大丈夫と思っていても、もっともっと丁寧に対応できるようにしてみてください。僕のようなオッサンはそれぐらいでちょうどいいです。
来院されたときの応対
来院されたときの応対も大事です。なにも至れり尽くせりにしろという意味ではありません。基本は患者さんを不安にさせないということです。
最近ではかなり減ってきましたが、ひと昔前の病院は対応が悪かったです。挨拶もなければ、説明も指示も極めて雑。笑顔なんか1ミリも見せてやるか!ってな受付けさんが多かったように思います。
これをやっちゃダメなんですね。さすがにここまでの整骨院はあまり見たことがないですが、説明などが不足していて、患者さんを不安にさせている整骨院も多いです。
どういったところが不安にさせているのかというと「患者さんはわかっているはず」という前提に立った説明不足の応対です。
当たり前ですが、初診の患者さんは初めてその整骨院に来るので、なにも知りません。そのなにも知らない患者さんに対して、「患者さんはわかっているはず」というこちらの勝手な思い込みで何を言わずに対応してしまうと、患者さんはどうしていいかわからずに不安です。
これをやってしまっている整骨院は多いので、注意しましょう。
初回施術前の問診・説明
初回施術前の問診・説明はめちゃくちゃ大事です。これはこのブログでも僕のメルマガでも、何回も何回も何回もお伝えしています。
自費治療でここができていないとなるとかなり厳しいです。逆にここができていれば、数回のリピートはたとえ治療技術が低くてもしてもらえます。
ここですべて説明することは難しいので、ご興味ある先生は弊社の教材をおすすめします。
⇒ 次はいつ来ればいいですか?と聞いてもらえるようになる問診・説明DVD
以上が整骨院(特に自費)でリピートしてもらうために必要な施策です。
保険のときはリピートしてもらっていたから大丈夫だろう。と思いこんだまま自費導入し、そこで初めて苦労する柔整師は多いです。そうならないために、今回の記事の内容をしっかり実践できるようにしてくださいね。
整骨院・接骨院集客経営コンサルタント、加藤
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