整骨院の自費治療メニューを導入する際に考えるべきこととして、
前回の記事で、メニュー作りとその運営についてお伝えしました。
⇒ 整骨院・接骨院で自費メニューを導入するには
今回は、その自費治療メニューの料金設定などについて書きます。
目次
自費治療メニューの価格は自分で考える
整骨院で長い間、保険治療しかしてこなかったという柔道整復師の場合
いきなり自費治療メニューの料金を設定しろと言われても戸惑います。
経験がないことなんで、まったく見当がつかないんですね。
そして、先輩や友達の料金設定をそのままマネする。
といった安易な方法を取ってしまう先生が多いです。
この料金設定方法が間違いとはいいませんが、
やはり料金設定というのはとても大事なことなので、自分で考えたいところです。
稲盛和夫さんが、「値決めは経営である」とおっしゃっています。
値決めの目標は、お客様が喜んで買って下さる最高の価格を見出すことだ。
値決め、それは経営者の能力と、経営哲学の反映だ。
だそうです。
整骨院の自費メニューの料金設定は大事なのはわかった。
じゃあどうやって決めるのよ?ですよね。
すみません、僕にはわかりません ← えっ?
いやだって、稲盛さんが値決めは経営哲学だ!
とまで言ってるんですよ、そんな簡単なワケなかろう。
でもそれで終わってしまうと僕の存在意義そのものがありませんので
一般的に言われている方法でなんですが、紹介いたします。
整骨院の自費治療メニューの価格は3つの観点がある
価格設定は3つの観点から考える事ができます。
その3つとは、自分・患者さん・ライバル治療院の3つ。
まず自分という観点で考えると、
その価格で自費治療を売って、自分が満足するかどうか?です。
例えば、安い価格設定をしてしまって、こんな安い値段じゃ納得できない。
忙しいばっかりで儲けにはつながらず、自費治療をしたくなくなる。
とか、
逆に高い料金設定にしてしまって、高くてビビッてしまう。
料金に見合うかどうか不安で、自費治療をすすめられない。
なんて事態になってしまうとうまくいきません。
だから、まずは自分がその値段に納得しているのか?
ここが大事になります。
では、次は患者さん。
その自費治療を実際にお金を払って買うのは患者さんです。
その患者さんが、その価格分の価値を感じなければ、
その施術が恒久的に売れ続けることは困難になるでしょう。
ただ、価格が患者さんを決めるという考え方もあります。
つまり高くすれば、高くてもいいという患者さんが集まるということ。
もちろんそれには、適切な集客、集患の仕組みが必要ですが
既存患者さんではなく、新たに集客するのであれば、意外と柔軟に考えらえます。
そして最後はライバル治療。
他の整骨院や整体院がどんな価格設定をしていようが、そんなこと知ったこっちゃない。
ウチはウチだから考える必要はない。
という考え方はあるにはあります。そして、それが特に悪いわけでもありません。
ただ、近隣のライバル治療院の価格を参考に
そこから自分の戦術を加えて、自院の価格を設定する方法もあります。
これは絶対的なやりかたではありませんが、
わかりやすい差をつけるのがもっとも簡単です。
例えば、他の整骨院や整体院などが、すべて4,500円に設定している。
そんな状態にあるのであれば、同じように4,500円するのはおすすめしません。
他がすべて4,500円のところ、一院だけ3,500円だったり、5,500円と違いがある。
それだけで、なんで違うのか?と気になってしまうものだからです。
以上、この3つの観点から考えることができます。
この3つを必ず考えなければならないというわけではありませんが
なにをどこから考えていいものやら・・・という先生は参考にしてください。
もっとも大事なことは自分がいくらで売りたいか
3つの観点に関して書きましたが、僕がもっとも大事だと思っているのは
一つ目の、自分がどんな値段をつけたいのか?という観点です。
実際のところはそう単純に計算できませんが、
まずいくら売り上げたいかを考え、そこから逆算で価格を設定する方法があります。
ざっくりと説明すると、100万円売り上げたい。
まずはここの数字を決めます。
あとは、自分が何人施術できるのかを計算する。
月間200人施術するのが可能だとすれば、そのまま割って5,000円にすればいいわけです。
だたし、できるだけこの月間施術人数は無理のないように設定しましょう。
稼働率を90%で計算するなんてマネはしないということです。
基本は50%~70%ぐらいの稼働率にすべきです。
80%を超えるとかなりギッチギチな計画になりますので、
ちょっとイレギュラーなことがあると対応不可能になりますし
なにより肉体的にけっこう厳しいです。(これは人によりますが)
ここではおおざっぱ計算にしていますが
きっちりと1分単位まで計算して、1分間にいくら売り上げをあげれば
その目標に到達できるのかを導き出すのもおすすめです。
小規模整骨院は安売りをするな
施術スタッフが1~2名という小規模整骨院の場合、
基本的には安い価格設定はおすすめしません。
安く設定して、回転させるやり方は、
施術スタッフが多い整骨院向けの方法だからです。
この方法をとった場合の弊害は、施術者の肉体的負担が大きい。
そうなるとスタッフの離職率も高まる。
スタッフが多ければ、一人抜けてもなんとかカバーできるかもしれませんが
少ないと物理的に無理な場合が多く、完全に穴があいた状態になります。
安く設定すれば必ずそうなるという意味ではありませんが、
可能性が高くなる懸念は拭えません。
以上、2回にわたってお伝えした、整骨院の自費治療メニュー導入について。
いつかは導入したいけど、まだ本格的に自費治療を導入できていない。
そんな先生は是非この記事を参考にして導入を考えてみてくださいね。
整骨院・接骨院集客経営コンサルタント、加藤
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