こんにちは整骨院経営コンサルタントの加藤です。
かつて整骨院は看板さえ出せば経営が成り立っていたので、経営に対して特に考える必要はありませんでした。なんでもかんでも打撲や捻挫にしてしまうのが経営か?と問われれば返答に困ってしまいますが・・・(^-^;
まぁ、そういうこと書くとまた苦情が来るんで、そこについてはここでは書きません。
この記事でお伝えするのは、接骨院が経営難になる前になんとかしたいという先生のために、接骨院経営7つの「ない」についてお伝えします。ここでお伝えする「ない」を「ある」に変えることができれば、あなたの整骨院経営はきっと明るいものになっていくと思います。
ターゲットを明確にしていない
冒頭にも書いたように、これまでの整骨院は特になにもせずとも看板だけで十分経営が成り立ちました。なぜこれができたのかというと、「近いから」「安いから」という理由で集客ができ、その患者さんに数多く来てもらうことで儲かったからです。
しかし現在はどうでしょうか?養成学校の増加とともに、柔道整復師の数が、文字どおり倍増しています。もちろん柔整師だけではなく、鍼灸師や整体師などライバルとなりうる治療師も増加しています。
「安い」に関しては、今でも保険を使えば可能です。でも「近い」に関しては、純粋に数が増えたことにより他にもっと近い治療院があるんですね。
となると、それだけの理由で選ばれていた整骨院の患者数は必然的に減ります。
あなたの住む地域に病院が1軒しかなかったとします。そんな状況であるならば、体の調子が悪くなれば、とりあえずその病院に行くはずです。だってそこしかないわけですから。
でも、病院が増えて、内科、外科、皮膚科、眼科、小児科を謳う医院ができたとします。そうなれば、あなたは多少遠くなっても、その症状にあった医院に行くはずです。
そういう状況になりつつあるということです。
もちろん、ターゲットを絞る=症状の専門家 という短絡的なターゲティングをしましょう。といっているわけではありませんので、そこは勘違いなさらないようにしてください。
これについては、他の記事で詳しく書くかもです。書かなかったらゴメンなさい(^-^;
とにかくターゲットを明確にしないと、これからの整骨院経営は厳しくなるということです。
ホームページがない
ホームページさえあればわんさか集患できるという意味ではありませんが、少なくとも今後の整骨院経営において、というか多くの地域ですでにホームページは必須です。
理想を言えば、「地域名 業種」「地域名 症状」などで上位表示されるようにしたいところです。また、PPC広告などの活用を積極的に行うべきです。
ただ、仮にそれが達成できないとしても、ホームページは持つ必要があります。
それはなぜかというと、かつての新規患者さんと、今の新規患者さんの行動ではある変化が起こっているからです。
かつては、例えばチラシや看板を見て、そのまま来院される患者さんが少なくありませんでした。それ以外に情報を得る手段が少なかったからです。
しかし、現在では多くの患者さんが、その間にもうワンステップ入れてきます。
それがホームページの閲覧になります。
チラシを見たとしても、看板を見たとしても、最後にもういちどホームページでどんな整骨院かを確認してから来院するんですね。もちろんここで来院をやめてしまう人だっています。
スマホの普及もあり、その流れは今後も確実に加速します。
つまり、ホームページがない時点で、その確認作業ができないわけですから、来院につながる可能性がダウンしてしまうのです。
うちは紹介患者さんがメインだから。というのもまったく影響がないわけではありません。
なぜなら紹介されたとしても、多くの人が取る行動は同じで、ホームページで確認してからあなたの整骨院に来院するからです。
どんなことでもネットで確認してから行動する。なんて人にとっては、ホームページのない整骨院は、もはや存在しないと同義語だと思ってください。
説明がない
説明という単語はとても幅広い単語でイメージしにくいかもしれませんが、整骨院経営のあらゆる場面で説明力というのは大切になってきます。
例えば新規集客できない大きな理由のひとつは説明不足です。
あなたの整骨院ではいったいどんな施術を行っているのか?どんな症状の人が行けばいいのか?その施術を受けるとどうなれるのか?受けないとどうなるのか?他との違いはどうなのか?どれらいのペースで何回受ければ改善するのか?
などなど、とにかく新規集客に説明はとても重要な役割を果たします。
なぜなら得体の知れないものなんて誰も買いたいと思わないからです。
なにをするかもよくわからない黒い物体が5,000円で売っていたとして、あなたは買おう!と思いますか?たぶん買わないでしょう。僕も買いません。
こういった極端な例を出せばわかるんですが、いざ整骨院の新規集客となれば、自分がわかっているもんだから、ついつい説明を怠ってしまうのです。
で、よくわからないから新規患者さんがなかなか来てくれない。
この説明、もちろん新規集客だけではありません。リピートに関してもそうです。整骨院など治療院に通ってもらうためには、質の高い施術さえ提供していればそれでいいというわけではありません。
こう書くと、いかにもコンサルタント的な意見を喧伝しとるな。と少なくない数の人が感じるでしょうが、実際のところ治療の腕があるだけではなかなか治療院経営はむずかしいです。
これまた以前に書いて、エライ苦情をもらったんですが、正直、僕は技術さえあれば時間はかかるかもしれませんが、繁盛はすると思います。じゃあ、アンタは技術があるんですか?という問題にぶち当たるわけです。
実際のところ、たいそうな技術を持った治療家ってそんなに多くないと思うんですね。
まぁ、あくまで僕の基準で考えての話ですが。
だから、施術そのもの以外の説明に関しても、しっかりやらにゃあならんのです。そしてそれをおろそかにすると、整骨院の経営は衰退していくと僕は考えています。
理念、コンセプトがない
ひとつめのターゲットのとこで書きましたが、整骨院を含め、治療院の数は増えてきています。飽和状態とはいいませんが、需要に対してこれだけ供給側の治療院が増えてくると、わざわざ選ばれることが必要になってきます。
また、治療院は選ばれたあとも大切で、なにかあればまた来るよという状態にいかにもっていくかが整骨院経営では大切です。顧客をつなぎとめておくなにかがないと、経営はうまく回っていかないんですね。
そのために理念やコンセプトというのは大事な要素になってきます。
一般的に人の関係は、お金でつながっているよりも、理念などでつながっているほうが強固だと言われています。一般的な人間関係と、整骨院での患者さんとの関係が完全に一緒というわけではありませんが、そう遠くもないと僕は考えています。
理念なき、コンセプトなき整骨院に魅力や愛着を感じることができないんですね。
行動力がない
最近は情報が氾濫していると言われています。10年前と比較すると情報量は、400倍だとか500倍だとか言われています。どうやって計測したのかはわかりませんが、とにかくすごい量であることは間違いありません。
情報があふれると、それに比例して世の中の動きは早くなると考えられています。つまり、あなたの整骨院を取り巻く外部環境の変化のスピードは遅くない。
となると、なんにもせずにぼーっとしていると、それだけで相対的に後退していることになるということ。あなたはなにも変わっていないつもりでも、周りが動いているんですね。
あなたの整骨院は現在その状態にあるので、やるべきことを後回しにしていたり、時代の流れを見る努力を怠っていると、どうしても取り残されていきます。
すべての情報を取り入れ、そのすべてを行動に移すことは無理です。なので、情報の取捨選択をし、選んだものについてはしっかり行動に移していくことが大事です。
自費メニューがない
保険だけでは整骨院経営は成り立たない。とまでは言いませんが、今の整骨院の数、柔整師の数から考えて、そのすべての人たちの売り上げを、保険診療だけでまかなうのはどう考えても無理があります。
慢性痛でも亜急性にしてしまえばいい。確かに現時点ではそれをやってしのいでいる整骨院が多いとは思います。(←これ書くとだいたい怒られる)
でもそれがいつまで通用するかなんて誰にもわかりませんし、現に今、10、20年前の整骨院の状況とは大きく変わってきていることは明らかです。
じゃあ、どうすんだ?となると自費メニューを導入し、保険に頼らない経営を目指すことがひとつの大きな方法になります。それだけしか道がないわけではありませんが、多くの場合、より現実的な方策は自費導入です。
完全に自費移行する方法でも、一部だけ自費を導入する方法でもやり方はどちらでもいいですが、特にこれまでどっぷりと保険治療のみの整骨院を経験したきた先生にとって、自費移行はそう簡単な作業ではありません。
自費移行については、下記のブログで詳しく説明しているので参考にしてください
★整骨院で自費メニューを導入するには
★整骨院で整体など民間療法を自由診療といておこなうのは違法か?
簡単ではありませんが、一つ前に書いたように、行動しなければ取り残される可能性が大きいので、必要と感じたのであれば早目に行動に移すことをおすすめします。
技術がない
説明がないのところで、技術だけでは難しいと書いておいて、ここに技術が大事と書くと矛盾を感じるかもしれません。でもやはり技術は大事です。というか大事にしてほしいです。
僕がここでいう技術というのは、誰にも負けない高い治療技術という意味ではありません。あなたがターゲットを設定して集客・集患した患者さんが、求めている技術をどれだけ忠実に提供できるかどうかという意味です。
例えば、いくら高い技術を持っていたとしても、受けて側の患者さんが求めているものではなければ、結果的としては技術があるとはいえないのです。
技術だけではダメです。技術も大事にしてください。とここまで書きました。
が、実際問題として技術がなくても繁盛します。だって周りを見渡してみて、技術がないのに繁盛している整骨院なんてわんさか見つかりますから。
もうどっちやねん!とあなたは思うかもしれませんが、技術があってほしいというのが僕の願望で、実際のところなくても整骨院経営はうまくいくというが僕の考え。
最近の治療院業界は訳のわからない技術DVDが多く販売されています。「たった30秒でど素人の受付スタッフでも重症患者さんが治せるテクニック!」なんてDVDが多いですよね。
例えばそれを買って、本当に素人レベル治療家が、ホームページでは「こんな重症な方でもたった3回で改善します!」と喧伝して、実際に来られた患者さんを施術しています。
で、残念なことにそれで繁盛してたりする。
売っている人の考えはどうなのか?買ってそれを患者さんに施術する人の考えはどうなのか?そこは僕にはわかりません。確かなものと思っているのかもしれないし、儲かるからいいやと思っているかもしれません。
そのへんのところは僕にはわかるはずもないのですが、もし後者なら、僕はそういうのは好きになれません。なのでもしあなたが、僕と同じ考えなら、マジメに技術を磨いていってほしいなと思います。僕はそんな治療家の力になりたいと思っています。
整骨院・接骨院集客経営コンサルタント、加藤

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